オステリア&ワインバー San Ciro訪問

広尾駅から徒歩5分の場所にある、隠れ家オステリア&ワインバー Sanc Ciro(サンチーロ)を訪問してきました。実はこのレストランは2回目の訪問。前回はオープン直後に訪れており、約3年ぶりのランチです。以前よりさらに美味しく進化していたSan Ciroの食レポです!

このサイトをご覧になっている方はきっと、レストランではお料理に合わせてワインも注文なさっていると思います。もちろん、私も!スパークリングから始まり、白を頼んで最後は赤、という流れが多いです。どのレストランもワインのペアリングには大変力を入れており、今では和食のレストランでもグラスワインを提供している場所が増えてきました。ですが、本当に感動するようなペアリングに出会う事はまだまだ少ないのが現状。ワインは楽しく飲むのが一番なので、完全なペアリングでなくてもそれなりに満足できてしまうのですが、一度素晴らしいマリアージュを経験すると後には戻れなくなるかもしれません。

なぜ最初にペアリングの話をしたのかと言うと、この日訪れたSan Ciroがあまりにも素晴らしいペアリング体験を提供してくれたからです。是非、お料理の紹介をする傍ら、この素晴らしいペアリングについてもお話させていただけると幸いです。

このレストランは土日のみランチ営業をしていて、3,000円、4,000円、5,000円の3種類のコースがあります。3,000円はパン、スープ、パスタ、デザート、食後の飲み物。4,000円はそれに前菜の盛り合わせが追加され、5,000円はさらにメイン料理が加わります。空腹具合に応じてフレキシブルに選択できるのが魅力的ですね。私は4,000円のスープ、前菜、パスタ、デザート、食後の飲み物のコースを選択しました。

前菜は5種類。暑かったのでスッキリしたプロセッコも一緒に注文しました。付け合わせのパンはこちら。

前菜の種類が多いと何だかワクワクしますよね。旬の食材が使われており、定期的に内容が変わるそうです。さて、ここまではまだ準備運動。

パスタは5種類ぐらいあり、その中で自分が食べたいものを選ぶ形式です。何か珍しいパスタが食べたかったので、ラビオリを選択しました。中身はビエトラというお野菜。ホウレン草に似た味わいです。そのラビオリにバターソースが絡み、チーズとレモンの皮を最後にふりかけます。これに合うワインの提案をお願いしたところ、樽の利いたシャルドネと、レモンのような香りがするスッキリ系のグリッロの2つが紹介されました。少し悩みましたが、暑かったのでスッキリ飲めるグリッロを選択。まずはラビオリを一口。バターベースのソースですが、全然重たくありません。お野菜の旨味を引き立てる良いソースです。そして最後に口中にふんわり広がるレモンの優しい香り。そこにグリッロを一口。まだ少し残る後味にスーッと馴染みます。スッキリ系のワインで、それなりに酸味もあるはずなのですが、全然酸っぱく感じず、さりげなくパスタをアシストするような存在で、シンプルに「あ、この組み合わせはすごいな」と思いました。例えるなら、互いを鼓舞して高めあうパワーカップルとかではなく、長年連れ添った夫婦のような組み合わせ、でしょうか。もしかしたら他にも合うワインがあるのかもしれませんが、最後は必ずこの組み合わせに戻ってくるような、そういう印象です。

そして、デザートです。こちらも4 – 5種類ある中で自分が好きな物を選びます。赤ワインに合うチーズケーキ、という名前に惹かれてそれを選択しました。もちろん、おすすめの赤ワインも忘れずに注文です。チーズケーキは甘さ控えめで、とても濃厚。チーズ好きなら必ず食べてほしい逸品です。あまりにもクオリティが高いのでどこかから取り寄せている物なのかと思ったら、なんと自家製。テイクアウト販売してほしいです。一緒にいただくワインのブドウ品種はモンテプルチアーノ。チーズケーキと赤ワインは何度か自宅でもペアリングを試みてみたのですが、ワインが苦く感じる事が多かったです。が、提案して頂いた物はよくバランスが取れたワインで、チーズケーキのチーズの味わいとワインのタンニンが非常によく合い、これもまた、これ以外の組み合わせは考えられないな、と感じさせられました。

お料理とワインのペアリングは大まかな法則のようなものはありますが、ここまで完璧に合う事はあまりないと思います。お料理とワインの両方の特徴をよく理解し、それをお客さんに提案してくれる素晴らしいレストランだなと思いました。もう家で飲むのはやめて、飲みたくなったらこのレストランに来るのが一番満足できる気がしました・・・!

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