スペイン北部の銘醸地

8月17日から始まったブエルタ・ア・エスパーニャ。日本からだと比較的観戦しやすい時間帯なので助かりますね。仕事や家事を終えて、晩酌をしながらゆっくり見れるのがブエルタの魅力の一つ。さて、昨日1回目の休息日を終えて、選手たちはスペインの北部へ移動しました。予想通りログリッチ選手やカラパス選手が上位に来ています。が、まだまだ先は長いです。どんなドラマが展開されるか楽しみですね。

今日は選手たちがスペイン北部へ移動したのに合わせて、北部のワイン銘醸地について書きたいと思います。スペインは17の自治州すべてでワイン用のブドウが栽培されており、南部はシェリー、北部はスパークリングとスティルワインで有名です。今回は北部の中でも第10~13ステージの舞台になるガリシア州、第14、20ステージの舞台のカスティーリャ・イ・レオン州、第19ステージのリオハ州のワイン事情を紹介します!是非、ワインとおつまみを用意して観戦を楽しんでいただけると幸いです!

■ガリシア州(第10~13ステージ)

スペイン北西部に位置する州で、南はポルトガルの国境に接しています。州都は巡礼地で有名なサンティアゴ・デ・コンポステラ。リアスバイシャスという地域は入り江が多く、リアス式海岸の語源にもなっています。さて、そんなガリシア州ですが、海のワインといわれる「アルバリーニョ」という白ブドウから作られるワインがとても有名です。このアルバリーニョ、日本だと新潟県でも生産されていて、後味がほんのり塩っぽく、どことなく海を感じさせるので和食とも相性がいいんですよ。茹でたタコに赤唐辛子とオリーブオイルを掛けた「たこのガリシア風」が郷土料理です。これはワインと合わせたら最高に美味しそうですね。

■カスティーリャ・イ・レオン州(第14、20ステージ)

お次はスペインの自治州で一番面積が広いカスティーリャ・イ・レオン州です。カスティーリャは「お城」という意味で、その名の通りこの州には城跡が多く、なんと世界遺産が7個もあります。土地のほとんどがメセタという中央台地上にあり、大河のドゥエロ河が流れています。ベガ・シシリアやペスケラなど、スペインを代表するワイナリーがカスティーリャ・イ・レオン州にあります。赤ワインはテンプラリーニョ、白ワインはベルデホというブドウが有名ですが、最近はメンシアという黒ブドウで造られたワインの人気も高まっています。味わいはピノノワールに似ているといわれていますが、樽で熟成したものはしっかりした味わいになり、生ハムとの相性が抜群です!

■リオハ州(第19ステージ)

最後はスペインの主要なワイン産地である、リオハ州です。原産地呼称保護という制度があり、一定の基準を満たしたものはその土地の名前をラベルに表記することができる内容なのですが、リオハはスペインで最初に認定された場所として知られています。リオハという名前は州内を流れるエブロ川の支流「オハ」に由来しています。かつてフィロキセラという小さな虫がヨーロッパ中のブドウの樹を枯らす歴史的な事件がありました。スペインより先に大打撃を受けたフランスのワイン生産者がリオハに多く移住してきた関係で、リオハのワインはフランスのボルドースタイルで作られることが主流でした。1980年代からは新しいスタイルでの醸造が始まり、テンプラリーニョやガルナッチャ、ビウラや土着品種など色んな品種でワインが造られています。そして、全生産量の88%が赤ワイン。そんな赤ワインに合わせたいのが、タパスや豆のトマト煮込み料理ポチャスです。

いかがでしたでしょうか。スペイン料理は日本でもなじみがあるので、皆さんも召し上がる機会が多いと思います。チリやアルゼンチンと比べると流通量は少ないですが、スペインワインもスーパーやコンビニで手に入りやすいです。是非、観戦しながらスペインワインも楽しんでいただけると嬉しいです!

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