春の夜にゆっくり飲みたいワイン

皆さま、こんにちは。Vino Divasの栗野 美智子です。
あっと言う間に3月が去り、気が付けば4月も半ば。間もなく5月がやってくるのに、朝晩はいまだにひんやりした日が続いていますね。そろそろスパークリングでも、と思っていましたが気温的にまだ少し尚早。そういうわけで、夜にゆっくり読書をしながら味わいたい、とっておきのコクあり白ワインを紹介したいと思います。今月の1本はこちら・・・!

イタリア・ヴェネト州の陰干しブドウのスペシャリスト、カ・ボッタのレ・ポッジエ・ビアンコです。
ブドウ品種はあまり聞きなれないガルガネガとリースリング・レナーノが50%ずつ。カ・ボッタは赤ワインも作っていて、そちらも何度か購入したことがあり、私のお気に入りの蔵元の一つです。

ワイン用のブドウといえば、収穫したらすぐに除梗・破砕を行いますが、こちらは風通しのいい日陰で陰干しをしてレーズン状にしてからワイン造りをスタートします。陰干しされたブドウは水分が抜けた分、甘味が増してそれはもう非常に上質なワインになります。時間や手間がかかるため、作れる量が少なくなるので価格帯が上がるのが普通なのですが、本日紹介するワインは2,880円(2025.04月現在)。アマローネと同じ伝統製法によって作られる、と言えばこの価格がとてもリーズナブルな事が伝わるかと思います。さらに、陰干しブドウの良さを引き出すために自社で開発した「Fermentino Ca’Botta」というタンクを使うという徹底ぶり。美味しいワインを作ることに情熱を注いでいる作り手です。

グラスに注ぐと立ち上がってくるのはリンゴ、桃、アプリコット、洋ナシ、白いお花、ハチミツの華やかで甘い香り。アメリカのコクありシャルドネやゲヴェルツトラミネールが好きな方にはきっとはまる香りだと思います。販売元ヴィノスやまざきのサイトでは「すっきり」系として分類されていますが、私は凝縮感のある味わいだと感じました。甘みと酸味が豊かで、余韻も長めです。常温~少しだけ冷やして飲むと美味しいです。何かお料理と合わせるなら、白身魚、鶏肉辺りが無難でしょうか。クセのあるお料理だとこのワインの持ち味が活かせないかもしれません。私はチーズ、ミックスナッツと一緒に頂きました。

コクあり系ワイン全般に言えることですが、やはりこれは時間をかけて楽しみたいワインです。春の夜に窓を少し開け、夜風を感じながらゆっくり読書。そして傍らにはカ・ボッタのワイン。そういうシチュエーションが思い浮かびます。カ・ボッタの豊かなワインはリラックスしながら読める随筆系が特におすすめ。数学者・岡 潔の名著『春宵十話』、鶴ケ谷 真一『書を読んで羊を失う』、松岡 正剛『読書の裏側』と一緒に如何でしょうか。

ワインのご購入はこちら:https://www.v-yamazaki.co.jp/products/it77-06

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