ロードレース観戦しながら飲みたいスペインワイン

世界三大ロードレースのブエルタ・ア・エスパーニャが間もなく始まります。開催地のスペインに思いを馳せながら、ブエルタ観戦と一緒に楽しみたいスペインワインの基礎知識とオススメのワインを紹介したいと思います。

皆さまはスポーツ観戦はお好きでしょうか?今年はオリンピックイヤーだったこともあり、例年よりもスポーツへの関心が高まっているように感じます。私はどちらかと言えば、スポーツは見るよりも自分がする方が好きで、積極的にスポーツ観戦をすることは少ないのですが、サイクルロードレースだけは別。毎年、春のジロ・デ・イタリア、夏のツール・ド・フランス、晩夏のブエルタ・ア・エスパーニャ(以下、ブエルタ)は自宅で開催国のワインを飲みながら観戦を楽しんでおりますよ。

もうすぐ始まるブエルタを120%楽しむために、少しだけスペインワインについて説明させてください。

スペインの特徴と言えば、まずはブドウ栽培面積と生産量の多さでしょうか。ブドウ栽培面積は世界第1位、ワイン生産量は世界第3位のワイン大国です。ワインと言えばフランスやイタリアが有名ですが、実はスペインもワイン大国なのです。そして、旨安スパークリングで真っ先に思い浮かぶカバや、酒精強化ワインのシェリーもスペインで作られています。19世紀の後半に起きたフィロキセラ禍でブドウ畑を失ったフランスの醸造者がスペインに移住し、スペインでワイン造りを始めました。その時に持ち込まれた道具や技術がスペインワインの発展を加速させました。

そして、スペインワインの主要な産地リオハは特に多くのフランス人が移住した場所で、ボルドースタイル(※1)のワイン醸造、熟成を行いました。1980年代からは新樽を使って比較的短期間の熟成を行うなど、新しいスタイルへと変わっていきました。リオハは1991年にスペインで初めての原産地呼称 D.O.Ca認定された場所で、テンプラリーニョやガルナッチャなどを使った赤ワインの銘醸地として知られています。

※1:カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネ・フランなどをブレンドし、古樽で熟成。長期熟成を意識したフルボディのワイン造りを行うスタイル

今年のブエルタはUAEチームエミレーツのタデイ・ポガチャル選手が欠場のため、良くも悪くも展開が読めずに面白くなりそうです。ポルトガルのリスボンからスタートし、南部地方を巡回し、大西洋地方、北部地方を経てマドリードで終了です。全21ステージ中、13ステージが山岳コースのため、登りが得意な選手が活躍するのが特徴です。そういうわけで、(スタートがリスボンなので)海を感じるワイン、山岳をスイスイ昇る選手を彷彿させる軽やかなスパークリングワイン、最後は「これぞスペインワイン!」と思う1本を紹介いたします。

■ヴィーニャ・エスメラルダ / トーレス / 1,760円
“キング・オブ・スペイン”と呼ばれる名門トーレスによる1本です。ライチやマスカット、トロピカルフルーツのような南国をイメージする華やかな香りと、スッキリした味わいが印象的です。後味に少し塩味を感じ、アルバリーニョに似た印象を感じました。海老、白身魚のグリルなど海鮮と相性が良いです。

https://www.enoteca.co.jp/item/detail/080052002

■パラウ カバ ブリュット / モンマルサル / 1,480円
画像の左から2本目のカバです。シャンパーニュと同じ「瓶内二次発酵」という方法で作られており、泡が大変きめ細かいです。辛口でスッキリした味わいで、どんなお料理にも合わせられる万能選手。余韻も比較的長く続き、このお値段でこの品質は信じられないです。

https://www.v-yamazaki.co.jp/products/S09-01/#revico-comment

■セレニータ ニット / ディット・セリェール / 3,905円
ラベルが大変印象的な1本です。品種はガルナッチャ70%、サムソ30%のフルボディで、これぞスペインワインな1本。お肉料理と相性ばつぐんで、私はラム肉と合わせるのがお勧めです。レースが盛り上がってくる中盤以降に如何でしょうか。

https://www.budouya.jp/products/detail/4554

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